『 バグズライフ 』

A Bug's Life (1998) U.S.A. 1hr. 35min.



バッタ一族と戦うアリ達の冒険物語を全編CGで作ったディズニー作品。

秋がやってくるとアリの国に毎年バッタがやってきて蟻たちの収穫の半分を持っていく。 今年もバッタに献上する食料を一箇所にまとめておいたのだが、いつも失敗ばかりのナードな蟻フリックの不注意で全てを谷底に落としてしまった。 怒るバッタ一族。 しかし、アリ達はこれを機に蜂起、ちょっと困り者的存在の一介のバグだったフリックのアイディアのもと一致団結してバッタと戦い自分たちの自由を確立することに・・・

同じミクロの世界の視点の映画『ANTZ』と比べてしまうが、こちらの方がずっと好きだ。 まず、キャラクターが愛らしい。 ドリームワークスの ANTS の可愛さはETの可愛さなのだろうが、こちらのアリ達は無条件に可愛い。 こちらのアリ達は人間らしくて感情移入さえ出来る。 背景となる景色などの色調もバグズライフの方が明るく楽しい。 こちらのアリ達は人間らしくて感情移入さえ出来る。 何より良いのは、声。ANTZは、観ているとどうしてもウディー・アレンやシャローン・ストーンの顔がちらちらとオーバーラップしてしまうが、こちらは、そういったビッグネームは、バッタの親分ホッパーの声のケヴィン・スペイシーのみ。 声の主の顔に煩わされることが無い。

映像的には、霧のシーン、雨の中の戦闘シーンなどが素晴らしい。 カメラアングルも斬新でスピード感も充分あり戦いのシーンのスリルを盛り上げている。 また、通常は可愛いというイメージの小鳥を恐怖の存在にしているのは、この物語があくまでも蟻サイドの観点で作られた映画であるという事を示唆しているのではないだろうか。

人間社会をうまく虫の世界に置き換えていて思わず笑えるシーンが何箇所もあった。 それまで厄介モノのフリックが大活躍して最後は国中の仲間から認められるというエンディングも爽快。 映像がきれいなので自宅で鑑賞する場合は DVDで観たい。

ラストのスタッフロールの横に出るNG集が最高。

dir: Walt Disney Production ( by PIXER Animation )
(10/09/00)

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