『 アイズ・ワイド・シャット 』

Eyes Wide Shut  (1999) U.S.A. 2hr. 39min.



嫉妬と性的オブセッション(虜)と罪悪感をテーマとしたキューブリック監督の12年ぶりの作品。

ウイリアム(トム・クルーズ)は生真面目な医者。美術館の責任者の妻アリス(ニコール・キッドマン)と娘と共にニューヨークのアパートで幸せに満ちた生活を送っていた。 ある日、アリスからパーティーで会った人と浮気したい欲望を持ったと告白されたウイリアムは、それ以降、妻が実は他の男と浮気をしているのではないかと妄想し、強い嫉妬心を抱くようになる。 彼は、次々と現われる性の妄想に悩まされる。 ビル(ウイリアム)は、性を享楽として捉える事は罪悪だと信じているのだが、今迄、自分が意識していなかった部分の自分を発見して苦しむのだ。

ある夜、ビルは郊外の館で開催されてい怪しげなセックス儀式に参加する事になるが、それが人の死ぬ事件に発展する・・・

キューブリック監督が10年以上も暖めていたという作品にしてはちょっと、といった意見が多いが、わたしはそんなに悪くないと思った。 夢と現実、妄想と覚醒、自覚とサブリミナル、欲望と理性(罪悪感)といった人間である以上必ずつきあたるテーマを壮美な画面で表現したもので、ゆっくりしたテンポはこれらの二つの世界を表すのに最適だと思った。 (05/14/00)

dir: Stanley Kubrick


Movies Menu    <<  Main Menu