『 ミッション・トゥー・マーズ 』

Mission to Mars (2000) U.S.A. 1hr. 55min.



2020年、最初の有人火星調査ロケット「マーズ1号」の乗組員たちが火星での調査中に消息を絶った。 しかし、生存の可能性がある為にNASAは「マーズ2号」をレスキュー・ミッションに送る。

2号は救出に向かう途中の宇宙空間で事故が発生し、宇宙船が大破。4人の乗組員のうちリーダーのウディー(ティム・ロビンス)を失うことになる。 しかし、3人になった救助隊はなんとか火星に到着する。 1号の基地にたどり着いてみると空気も電気も残っていた。1号のリーダー、ルーク(Don Cheadle)は生存していたのだが 3人が犠牲になったことがわかった。 そして、3人が事故に遭った現場で彼が撮影した映像には火星の人面岩がくっきりと記録されていたのだ。 さらに、事故直前に聞こえた音はなにやら人工的なパターンがある。

2号の乗組員、ジム(ゲーリー・シーニーズ)、テリー(コニー・ニールセン)は、ルークを伴い人面岩へ向かう。 そこで彼らが遭遇したのは古代に遡った謎の真実だった・・・

『2001年宇宙の旅』に触発され、以降のSF映画のエッセンスをたっぷり採りこんだという感じ。 始まりは『アポロ13』、続いて『2001』、そして『コンタクト』『アビス』、更に『ハムナプトラ』少々、そして、コアは『未知との遭遇』。 モダンタイムの未知との遭遇を意識して作られたのではないかと思った。

CGが豊富でなかなか良く出来ている。謎の人面岩の内部に展開する宇宙の模型の美しさには思わずため息が出た。 ただし、CGが多用されている分、映像マジックで有名なデ・パルマ監督らしさは発揮する出番が少ない。

ストーリーの中盤、救助隊の宇宙船がトラブルに巻き込まれるところで盛り上がりすぎて、本来のクライマックスである終盤が軽く感じてしまった。 火星人の正体から人類発生の起源までも実際に実に軽く説明されすぎているという感は否めない。そこらへんが巷ではあまり良い評判にならなかった原因なのだろう。 しかし、映像のダイナミックさ、ストーリーの発想などわたし好みで、個人的には実に楽しめた作品。 一般向けというよりは、SF、コンタクト物が好きな人向けだろう。

dir: Brian De Palma
(10/11/00)

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