『 猿の惑星 』

Planet of the Apes (2001) USA 2hr. 0min.


猿により人間が支配されるという現在の地球とは逆転した社会、そこに現れた一人の男が革命を起こし猿と人間の共存する社会を導く・・・

別の角度からみると、ストーリーはこんな風。
宇宙飛行技術、遺伝子学問が進歩した2029年、宇宙探査船にはDNA操作で知能をエンハンスされたチンパンジーやゴリラなどの猿を乗せていた。 猿たちは機械を操る事が出来る様になっており、宇宙船外の作業などで人間のアシスタントになっていたのだ。 その日も、磁気嵐の調査の為にチンパンジーを乗せたポッドが母船から放たれたが直ぐに行方不明になってしまう。 動物係の宇宙飛行士レオ(Mark Wahlberg)は居てもたってもいられなくなり自分もポッドに乗り込む。しかし磁気嵐の中心には時間のゆがみが発生しておりレオの乗ったポッドは時間を超えて奇妙な星にたどり着く。 そこは英語を話す猿が英語を話すホモサピエンスを支配している世界があった。

猿たちは、「CALIMA」をミステリアスな土地としてあがめていた。その地にたどり着いたレオが CALIMA の文字の周囲の埃をぬぐうと… CAUTION LIVE ANIMAL の文字が現れた。  それは、レオが乗っていたロケット母船でゴリラやチンパンジー達の居住するエリアとの境界に掲げられていたサインだった。

映画の出来栄えは事前の予想どおり。つまり、映像は美しく猿の街は美麗なゴシック調でバートン・マニアの期待を裏切らない。 猿の特殊メイクはすごい。ヘレナ・ボーナム・カーターなどの雌猿の顔には眉毛がくっきりとあって猿っぽさが著しく不足しているが英語で人権擁護について話す猿だからそんな顔なのかもしれない。それ以外の猿はいかにも居そうな顔立ち。メイクアップは自身もその他の猿として出演しているリック・ベイカー。 衣装美術も素晴らしい。 しかし、ストーリー展開は荒っぽい。アクションの連続で何気につないでいるが美術がもし無かったら成立しない映画だと思った。

フランスの小説家ピエール・ブールの「猿の惑星」の二度目の映画化。 1968年の名作のリメイクではなくて原作のリ・イマジネーションであるとバートン監督も言っているそうだし、前作とは比べず、これはこれで、コメディー・ファンンタジーとして観るべきだろう。

レオ役のマーク・ウォルバーグ(ブギー・ナイツパーフェクト・ストーム)は、今迄のバートン作品でもっともインパクトの無い配役となっているが、最後まで観ると、大きな思い違いをしているレオという人間という意味では、それなりの考察によるものだったのかなとも思える。
デーナ役のエステラ・ウォーレンの脚線美はタダモノでないと思ったら元水泳競技者との事に納得。

主な出演者
Mark Wahlberg・・・Leo Davidson
Tim Roth・・・General Thade
Helena Bonham Carter・・・Ari
Michael Clarke Duncan・・・Attar
Kris Kristofferson・・・Karubi
Estella Warren・・・Daena


dir: Tim Burton
(30JUL01)

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