『 セイント 』

The Saint (1997) USA、 1hr. 57min.



カソリックの聖人(セイント)の数である12の顔を持つ怪盗の話。
カソリック系の孤児院で育った謎の怪盗(ヴァル・キルマー)は、生まれつきの手先の器用さと、ハイテクを駆使した小道具、特殊技術で次々と目的を遂行して行く。ジェームス・ボンドとゴルゴ13とスパイ大作戦を合わせた様な資質だ。 夢の新エネルギーをめぐり、是非手に入れたいロシアのマフィアと渡したくない米国、そして、そのエネルギーを研究開発した科学者、ラッセル博士(エリザベス・シュー)を巻き込んでのアクション作品。

冷戦が終わってからは、新エネルギーは何かとテーマになる題材だし、ロシアのマフィアという怪しげな一味のボスはラスプーチンの再来の如き風貌で、特に目新しいところはない。むしろ、盗賊が科学者と恋に落ちる、という話しの運びは古典的で、楽しく安心して観られたのは、そういったクラシックな作りを踏襲したところにあったのかもしれない。怪しげな変装の数々はそれなりに見事だが、ヴァル・キルマーって特徴の強い顔なのですぐにわかっちゃうのだけど…(1998/9/20)

dir: Phillip Noyce


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